書評

『ズボラPDCA』は豆腐メンタルの持ち主が最速で成長するための1冊

こんにちは、ちなです。

先日、『ズボラPDCA』という本を読みました。

メンタルよわよわな自分にとてもしっくりきました。

この本の感想を一言で率直に言うと「ちゃんと弱い人に向けて書かれているな〜」ということ。

「ちゃんと」というのは、自己啓発本やビジネス書って「結局、強い人しかできんやん、それ」みたいなことが多々あるためです。

「くっ、弱者の皮を被った強者め…おまえのその考え方は強い者の考え方だよ!こっちは本当によわいんだよ!」

ってこと、ありますよね(?)

あるある!って人はぜひこの記事を読み進めてください。

この本をおすすめする人
  • 3日坊主だ
  • 面倒くさがりだ
  • 時間かけるのしんどい
  • 傷つかず結果を出したい
  • 失敗せず結果を出したい
  • 人から幻滅されたくない
  • メンタルが豆腐とかガラスなどでできている

自分がメモしたところをもとに、内容をまとめていきます。

ズボラPDCAとは?

ズボラPDCAとは、具体的にどういうものか?

  • 無理のない「目標」
  • 結果を出す「スキル設計」

これに尽きます。

ズボラPDCAの注意点としては「ローリスク・ローリターンのビジネスしかやらない」という意味ではないということ。

むしろ「ハイリスク・ハイリターンのものでも、ノーリスク・ハイリターンになるように綿密に計画を立てる」ということです。

綿密に立てた計画を実行に移す時も、最初の1歩は傷つかないよう・ちょっとずつやることが鉄則。

もう薄々分かっていることとは思いますが、自分の性格や志向を変えることは簡単ではありません…。ね、わかる…。

繰り返しになりますが、

  • 石橋を叩きまくる「綿密な計画」
  • 傷つかないで済む「ちょっとずつの行動」

これがズボラPDCAの本質です。

こうして小さなトライを1つずつ積み重ねていくことが大きな結果を生みます。

次段落からは、PDCAを1つずつ見ていきます。

ズボラPDCAの『P』(計画)

『P』(計画)では、自分の弱さを最大限考慮した計画を立てましょう。

ここで考えたいのは、そもそも何をやるか?です。

計画を練る以前の、やることから見直していきましょう。

そもそも何をやるか?

”好きなことをやる”

そう答えたくなる気持ちはわかりますが…ズボラPDCAにおいて、それは間違いです。

「好きを仕事に♡」「好きで食べてこう♡」

そんな言葉が、巷にあふれています。

うるさい、ばか、もう聞き飽きたのよ!(ヒステリー)

そう言いたくもなります。

ご安心ください。

ズボラPDCAでは、自分の好きなことよりも勝てることに取り組むんです。

「勝てること」=「結果が出やすいこと」です。

なぜ、勝てることに取り組むべきなのか?

分かるような、分からないような…。

本書では次のように語られています。

  1. 勝てることをやる
  2. 人からお礼を言われるようになる
  3. 自分のやっていることが世の中に必要なこと、誰かに求められていることに変わっていくのを実感できる
  4. 自分の中に使命感が生まれる
  5. これが仕事の原動力になる

とても納得です。

好きなことだけをやって人から感謝され使命感を得るのはけっこう大変。なきにしもあらずですが、けっこう大変。

だからまずは、勝てることを考えましょう

「勝てること」の探しかた

自分に「勝てること」なんてあるんだろうか?「勝てること」って何だ?どうやって探すんだ?

そう悩みますよね。

「勝てること」とは、人の困りごとを解決できるスキルである。

本書はこのように言っています。

だから、「勝てること」を探すには「困っている人」を探します

困っている人の探しかたは、以下になります。

  1. 自分の「できたこと」「成果が出たことを」を発信する
  2. プロセスをこまめに丁寧に発信する
  3. 少しずつファンやフォロワーが増えていく
  4. 「直接教えて欲しい」「セミナーなどはありませんか」と言われる
  5. 「求められている状態」がつくれたところで、商品やサービスをつくる
  6. 商品やサービスの値段を決める

こういった流れになります。

事前に「求められている状態」をつくっておく(オーディエンスファースト)。

売れることが分かった状態で商品やサービスをつくり、あとは値段を決めるだけ。

そういった流れをつくっていくことが「勝てること」で勝負するということです。

Pで時間をかけないために重要なこと

『P』(計画)において重要なことは、的外れなことに時間や労力を費やさないことです。

たとえば本書の事例を借りると「美容師の経営で一生暮らしたい」という場合。

  • 長い下積み…
  • たくさんの練習…
  • コンテスト優勝歴…

上記はいずれもやるべきことではありません。

技術の向上よりもマーケティングをすべきです。

このように物事を論理的に考え、本当にやりたいことをやるのです。美徳や古い常識はとりあえず忘れてOK。

ズボラPDCAの『D』(実行)

『D』(実行)では、自分の負担にならないよう、小さく始めましょう

僕のやり方は、「小さく始める」というものです。
ズボラにもできることを、できる範囲でやる。
自分に負担をかけないように、小分けにしてやる。
ガラスのメンタルでも傷つかないように、細心の注意を払って、やる。決して冒険しない。
そんな感じでいいのです。
そして結果が出れば、あとはその結果が「見返り」となって自分の行動にはずみをつけてくれるはずです。

たとえば、イベントで人を集める際。

いきなり1万人に声をかけるのではなく、身近な人に声をかけて小さなイベントをやってみましょう。評判がよければじょじょに大きなイベントを企画しましょう。

そういうことです。

思えば、インフルエンサーと言われる人たちをよく観察していると、多くがここから着手している気がします。

たまたま自分が見つけたタイミングではすでに爆発的な高評価を得ている人たちも、最初は小さく始めたはずです。

彼らのツイートやブログ記事をさかのぼってみてください。

削除してなければ、小さく始めた痕跡を見つけられます。

無理に自分を動かさず、小さく・ちょっとずつ始める。

これが『D』(実行)のやり方です。

その他、注意点を確認していきます。

ゴールを決めてやり切る

『D』(実行)では、ゴールを決めて毎日のスケジュールに組み込みます。

意思もやる気も情熱もアテになりません。

スケジュールどおりにやりきれた時に、達成感や自己効力感が生まれ、情熱が再燃します。

だから、やりたいことややるべきことを思いついたらすぐにスケジュールに組み込んでしまいましょう。

あきらめられることはあきらめる

人間のキャパは無限ではありません。なんでもかんでもこなすことは無理です。

だから、必要じゃないことはやらない。あきらめられることはあきらめましょう。

私自身「あれもこれも」と抱え込んで、抱え込んだら1つも手放したくないタイプです。諦めた自分に(おい途中で投げ出すな!)と嫌気が差すこともあります。

自分の習慣を見直して思い切って捨ててみることも大事だと気づきました。他人に任せられることは任せ、自分の時間を確保する。

自分の時間には限りがある。人間のキャパには限界がある。

これらを無視した行動を、つつしもうと思います…。

うーん、正直すぐにはできないと思います。でも、少しずつ…。

ズボラPDCAの『C』(検証)

『C』(検証)では、人に丸投げできるくらい再現性を高めましょう。

この本の著者曰く、商品やサービスってある種の「約束」だということです。

  • 販売する人:「再現できますよ」
  • 購入する人:ほんとだ再現できた→満足/再現できなかった→非難

なるほどそうですよね。

たとえばダイエットサプリメントとか、化粧品とか、オンライン教材とか…なんでもそうですよね。

だからこそ著者は、できない約束はせず、再現性のあることだけで商品・サービスを固めているそう。

たとえばコンサルティングをする時も「これだけ稼げるようにしますよ」とは絶対に言わず、「あなたに○時間お付き合いします」という言い方(約束)をするパターンだそうです。

なるほど〜…。たしかにこれは、稼げなくても文句が言えない伝えかたですね。

自分に操作できない不確実な部分(稼げるかどうかの部分)については、最初から約束しないのです。

再現性の獲得=言語化

では再現性をどうやって獲得するかというと、具体的な言語として言い表します(言語化)。

自分自身がうまくいったことを、マニュアルとしてスタッフに任せたり、コンテンツとして発信・販売するには、言語化が欠かせません。

「言語化が苦手…」という人は、以下のようなトレーニングによって向上できます。

  • SNSやブログで何かを説明してみる
  • プレゼンやセミナーを行う
  • 行動の一つ一つに理由をつけてみる

3つ目の「行動の一つ一つに理由をつけてみる」がもっとも手軽に、今から取り組めます。

たとえば、こんなふうに。

  • 今日はこの服を着よう→その理由は?
  • 今朝はごはんじゃなくパンを食べよう→その理由は?
  • 作業中はこの音楽を聴こう→理由は?

このように「なんでなんで?」を自分に対してやっていくんですね。くれぐれもノイローゼにならない程度に…。

こうすることで言語化の習慣がつき、ビジネスでも的外れな行動が少なくなります。

ズボラPDCAの『A』(改善)

『A』(改善)では、期的に振り返り効率化を加速します。

劇的に「改善」効果が高くなるとっておきのポイント…

それは「センターピン」を見極めること。

「センターピン」──ボウリングで「これを狙えばすべてのピンが倒れる」というピン、つまり「結果が出るツボ」「ここを意識する、という1点」というものですね。

では、センターピンを最短で見つける方法とは?

それは…

「経験」を積むことです。

けして近道とは言えませんが、数々の経験から失敗・成功を積み重ねて「最大公約数」を導き出すのが結局1番の最短ルート、ということです。

あれこれ考えてもどうすれば良いか分からない時は、とにかく行動して最大公約数を導き出しましょう。

「撤退ライン」を厳守し惰性行動を回避しよう

行動にしても事業にしても、撤退ラインを決めましょう。

撤退ラインの決め方で意識する基準は「やりきったとき」です。

自分でゴールを設定しておき、そこに達した時に何も結果を得られていなければ他の方法を探すべきでしょう。

陥りがちなのが「ここまでやったんだからもう少し続けよう」と、惰性で行動し続けること。手段と目的を入れ違えてしまうことです。

時間を浪費したり致命傷を負わないためにも、撤退ラインは厳守!

「原液」となるコンテンツづくりに全投入せよ

ひらたく言うと「コンテンツを使い回そう」ということです。

マナブさんが好例ではないでしょうか。

マナブさんのブログ記事の始まりかたは「先日にこんなツイートをしました」ですよね。

その下に該当ツイートが埋め込まれていて、それを深堀りしていく形で記事が書かれています。

ツイートのインプレッションで反応があることが分かっていますし、リプ欄に寄せられたコメントが記事の材料にもなります。「需要がある」と分かっている状態で記事を書いていくわけなので、書いても読まれることが確定しています。

マナブさんの場合はYouTube動画もこの始まりかたですよね。

つまりツイートが原液です。

マナブさんに限らず、インフルエンサーと呼ばれる方々、複数の媒体で発信している方々はすでに実践されている手法です。

これは単純に「ラクをしましょう」ということではなく「オーディエンスファースト(お客様第一)」のためでもあります。

お客様をファンやフォロワーと言い換えても良いです。ここでは本書に倣って「お客様」としますね。

お客様の中には、コンテンツを文章で読みたい人もいれば、動画で視聴したい人、音声で聴きたい人などさまざまなニーズがあります。

だからお客様のためにもコンテンツを使い回しましょう。

原液をつくって、さまざまな用途に活用しましょう。結果的に、お客様のためになるんですよ。

ということです。

まとめ:『ズボラPDCA』書評レビュー

以上、北原 孝彦さんの著書『弱くても最速で成長できる ズボラPDCA』の内容をまとめました。

『ズボラPDCA』まとめ
  • 弱い人は弱い人なりのPDCAで結果を出しましょう
  • P:自分の弱さを最大限考慮して勝てることをやりましょう
  • D:小さく始めてやり切りましょう
  • C:言語化トレーニングで再現性を高めましょう
  • A:原液づくりに全投入し効率化を加速しましょう

私という1読者のフィルターがかかっていますので、すべてをまとめられているわけではありません。

「もっと詳しく知りたい」など気になった方は、ぜひ本を手にとってみてください。

弱い人ほど読む価値のある1冊です!

この記事は以上です。