こんにちは、ちなです。
先日『ポチらせる文章術』という本を読みました。
文章やキャッチコピーで商品やサービスを売りたい人におすすめです!
会話形式でぐいぐい読めて、登場人物「いろはちゃん」の切り返しが面白すぎる…!
もちろん内容も充実で、専門書50冊分のポイントが詰まってます!(本書「おわりに」より)
個人的には、サムネイリスト(サムネ職人)にもおすすめ。
短い言葉で「おっ」と引き寄せ、興味を抱かせ、クリックさせる…。応用できる部分がありそうです。
特におもしろかったところ、印象に残ったところをメモしていきます。
目次
Q.エスキモーに冷蔵庫を売るには?
突然ですが、クイズです。
ででん!
エスキモーに冷蔵庫を売るとしたら、あなたならどんな提案をしますか?
これは、ほんの数行の提案が「無関心」を「これ欲しい!」に変えることを実感してもらうため、本書で出されていたエピソードです。
氷雪地帯に住むエスキモーに、どうやったら冷蔵庫を売ることができるのか…。
普通に考えたら「いや、冷蔵庫とかいらね。氷雪地帯だし」ですよね。
ちなみに私の考えた提案文は「外敵から食糧を守ってくれますよ!」でした。
我ながら「よき!」と思ったのですが、結論から言うと負け組文章です。
さて、みなさんはどう考えますか?
正解は…
↓
「食材を適温で保つための箱」という宣伝文句で冷蔵庫を販売したでした!
冷たすぎると野菜は腐るし、カチコチに凍った肉を調理するのって大変…。だけど冷蔵庫があれば、食材をいつも適温で保てるというわけです。
普通に「冷やす箱」として宣伝しても無意味ですが、「適温に保つための箱」と切り口を変えたら「読まれる→興味ある→買いたい」につなげられる。
このように、視点を変えることでターゲットを振り向かせることができます。
これを広告用語で「訴求」といいます。
ちなみに、私の回答「外敵から食糧を守ってくれますよ!」は、わざわざ冷蔵庫じゃなくても解決するから無意味(読まれない=売れない)です。
欲しい人へ欲しいものを売る3ステップ
読まれる提案を作るたった1つのシンプルなルール。
それは「欲しい人へ欲しいものを売る」ということ。
当たり前のように感じますが、このルールができてないことが多いようなんです。
では「欲しい人へ欲しいものを売る」ために、具体的にどうしたら良いのか?
たった2つのことを考えるだけでOK!とのこと。
- 欲しい人を探す
- 欲しいものを売る
上記2つを視点とし、新しいお客さんを生む提案作りを3ステップでみていきます。
- 商品特徴やメリットを徹底的に洗い出す
- 既存ターゲット以外でその特徴やメリットが「欲しい人」を探す
- 「欲しい人」が強烈に反応するベネフィットを考える
商品の強みを考え→新しい顧客を見つけ→表現を考える。
という流れです。
実際にやってみましょう。
たとえば、私が受講したオンライン講座「MovieHacks」を紹介するとします。
1ステップずつ埋める気持ちでやっていきますね。
ステップ1.商品特徴やメリットを徹底的に洗い出す
- 現役YouTuberが講師を務めるから実践的
- YouTubeに特化している
- SNSマーケで有利
- クライアントの評判が良い
- お仕事案内所がある
- 10万以下の買い切り型でコスパ良い
- 講師の語りが面白い
- AEやPhotoshopも学べる
こんなところでしょうか。
ステップ2.既存ターゲット以外でその特徴やメリットが「欲しい人」を探す
MovieHacksを欲しい(買いたい)人=動画編集をしたい人
普通に考えるとこう↑ですが、ここでは既存ターゲットである「動画編集をしたい人」以外で誰がいるか考えます。
私の考えですが「ライター」です。
私自身、ライターから動画編集者に転身しました。
いま動画市場が盛り上がってる。サブスキルが欲しい。報酬アップしたい。仕事の幅を広げたい。既存クライアントに動画ミックスでご提案したい…。
などなど。
気になっている人、多いと思います。
なので、そう思ってるライターさんを「欲しい人」に設定します。
ステップ3.「欲しい人」が強烈に反応するベネフィットを考える
「欲しい人」が強烈に反応するベネフィットを考えましょう。
ベネフィットとは、その商品を買うことで得られるハッピーな未来のこと。
メリットと混同されやすいですが、非なるものです。
- ベネフィット=お客さんが欲しい結果(ハッピーな未来)
- メリット=ベネフィットが手に入る理由
読んだ人にハッピーな未来を思い描いてもらう。
これが読まれる提案文のルールです。
さて3ステップで考えてきたことをまとめましょう。
MovieHacksで動画編集を勉強すれば、ライターが仕事の幅を広げることができる。
新たな収入源にもなるし、既存のクライアントへYouTube動画の提案もできる。
といった提案が完成します!
大切なことは、お客さんは商品が欲しいのではないということ。
なので、商品のメリットを伝えるだけでは不十分なのです。
お客さんは商品ではなくベネフィットにお金を払う。
ハッピーな未来を思い描いてもらうため、ターゲットの頭の中をしっかりイメージすることが大切です。
以上、勝ち組文章の構造を学びました。
次段落では、具体的な技術の紹介です。
【サムネ作成で役立つ!】売れるキャッチコピーを作る10のテクニック
売れるキャッチコピー10のテクニック
1 ベネフィットを具体的に語る
2 ターゲットを絞り込む
3 続きを読ませる
4 魅力的な条件を語る
5 禁止する
6 数字を使う
7 証拠を見せる
8 結果を見せる
9 五感に訴える
10 ストーリーを語る— ちな@動画編集 (@writer_china) May 6, 2020
- ベネフィットを具体的に語る
- ターゲットを絞り込む
- 続きを読ませる
- 魅力的な条件を語る
- 禁止する
- 数字を使う
- 証拠を見せる
- 結果を見せる
- 五感に訴える
- ストーリーを語る
私が「動画編集者・サムネイリストにも役立ちそう」って思った段落です。
というか、普通に使われてますね?クリックしちゃってますね?
っていうエッセンスがぎゅっと詰まってたので、1つずつ簡単に紹介します。
1.ベネフィットを具体的に語る
ベネフィット=ハッピーな未来のこと。
ベネフィットをしっかり伝えないと、広告が無視されちゃいます。
本書で紹介されていた歯科クリニックの例。
ベネフィットなし
開業40年の歴史
あおぞら小児歯科ベネフィットあり
子どもが泣かない治療に
こだわり続けて40年
あおぞら小児歯科
は〜〜〜なるほど〜〜〜〜。たしかに、ぜんぜん違うものですね。
自分が利用者だったとして「開業40年の歴史」だけだったら「あら、そう。知らん」って感じです。
でも「子どもが泣かない治療にこだわり続けて40年」って伝えられると「ほう…!」って興味を惹かれます。
痛くない。子どもが泣かない。親もストレス溜まらない=ハッピー!
ベネフィットの力すごい。
注意点は、大袈裟すぎる(盛りすぎ)ベネフィットはNGということ。あくまで事実を等身大で伝えること。
2.ターゲットを絞り込む
「これはあなたのための案内です」ということが伝われば、ターゲットは広告を無視できません。
「カクテルパーティー効果」という心理テクニックだそうです。
たとえば「ブログで稼ぎたい人」とするより、「ブログで月5万円稼ぎたい主婦の方」とした方が、ベネフィットをイメージしやすくなります。
3 .続きを読ませる
あえて未完成の情報を伝えることを「ザイガニック効果」といいます。これまた心理テクニック。
たとえば「タレントの◯◯が愛用するコスメとは…?」みたいに書かれてあったら、それが何かを知るまではモヤモヤします。
コツは読み手に「え?」「どういうこと?」と思わせることだそう。
個人的にはあんまりこれがだらだら続くとイライラして離脱してしまうので、加減は必要そうかなと思います。テレビ番組でも「CMのあと!」「つづきはCMのあと!」「つづきはCMのあと!!」ってなったらもうチャンネル変えます。
4.魅力的な条件を語る
お客さんにとって明らかにお得な条件がある場合に使えるテクニック。
割引価格、特典、保証、サポートなどが該当します。
家電量販店でよく見かけます。10年保証!アフターサポートあり!みたいな。
「買う気はあるけど迷ってる…」みたいな時は後押しになりますね。
ポイントは、割引の理由を補足説明すること。
たとえば「PCが今だけ半額!」とだけ言われたら「え、なんで半額?不良品?何か裏があるんじゃ…?」と不審に思ってしまいます。だけど「外箱にキズあり」とか「付属品なし」とか、割引の理由があれば納得できますね。
5.禁止する
「カリギュラ効果」という心理テクニックだそう。
糖質制限ダイエットは、今すぐやめてください!
この方法なら、ホカホカの白ごはんを食べても大丈夫。
ポイントは、禁止命令だけでなく必ずベネフィットを捕捉すること。
上の事例では「ホカホカの白ごはんを食べても大丈夫。」に当たります。
すでに強い興味を持っているお客さんに対して有効。
6.数字を使う
数字があると説得力が強まり、信憑性が高まります。
「バカ売れスイーツ!」よりも「1秒に10個売れてるスイーツ!」のほうが、おっ?となりますね。
本書では「単位を魅力的にコントロールすることも大事」と説明があります。
たとえば「2時間で500個売れた」と「14秒に1個売れた」は同じことを言ってますが、後者の方がスピード感が出て人を惹きつけます。
7.証拠を見せる
口コミや体験者の声ですね。
私も化粧品や家電を選ぶ時は、アットコスメや価格コムでの評価をチェックします!
「これだけ評価されているなら大丈夫」という心理を、バンドワゴン効果といいます。
日本人は特にこの効果に弱いそう!
ただし、当たり前ですが嘘はダメ。絶対。
8.結果を見せる
百聞は一見に如かず。
ダイエット系商品のビフォーアフター画像なんか、まさにこの「結果を見せる」効果を狙っています。
(ぶっちゃけ「フォトショで加工したでしょ…?」「盛りすぎじゃん…」ってのもありますが…)
画像しか使えないかと思いきや、文章でビフォーアフターを表現することも可能!
なぜ、原因不明の頭痛に3年間悩んだ53歳女性が、
たった20分の施術でスッキリ改善したのか?
ダメだったのがこんなに良くなった!ってやつですね。
ビリギャルとかまさにこれでは。
変化を数字で表現するとパワーアップするそう!
「偏差値◯◯の僕が東大に合格した方法」みたいなやつですね。
ん〜探せば探すほど多い!
ビジネス書が顕著ですが、noteやBrainなどの記事タイトルを眺めてください。みなさんめっちゃ使ってる。
9.五感に訴える
目、耳、鼻、舌、肌に訴えることでより魅力的に伝わります。
- ジュワッ…
- ぷるるん
- べとべと
みたいなやつですね。
化粧品にも多いですよね。
「しっとり」「さっぱり」「ぴたっと」「もちもち」「ぷるぷる」みたいなですね。
10.ストーリーを語る
読み手に感情移入させるストーリー技法が「V字型」。
- 日常があって
- →問題が発生して
- →どん底を経験して
- →それを乗り越えて
- →成功した
みたいな。
特に「どん底」を描くことで読み手が共感してくれるそう。
他人の成功談より失敗談を聞きたい心理を理解できる人、多いのではないでしょうか。崇めたいわけじゃなくて、共感したいのですよね。共感からスタートして「自分にもできる」って思いたいのです。
広告とは違いますが、先日私はこんなプロフィール記事を書きました。

「転職疲れの20代→スキルつけた→今はまあまあ働きやすい」といった内容です。
振り返ればV字の流れになっていたみたいです笑
この記事の更新ツイートはインプレッション数も高く、ブログ記事もたくさんの方に読んでいただけました。
どん底…というか、大変だった部分に共感してもらえたのかなと思います。
まとめ:『ポチらせる文章術』は文章で商品やサービスを売りたい人におすすめ
以上、大橋一慶さんの著書『ポチらせる文章術』の一部を紹介しました。
本書には「今日から使えるキャッチコピー厳選テンプレート」というのがありまして、これまたほんとに使えるテンプレート集となっており大変おすすめ。
「売れる文章を書きたいけど何をどうしたら良いかわからぬ…」と悩んでいる方は、ぜひ手にとってみてください。
この記事は以上です。