「やりたいこと探し」が、ついに終わるかも知れない。
今回は、そんな希望をもたらしてくれる1冊を紹介します。
自己理解の専門家・八木仁平さんの世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッドです。
実はこの本、数週間前に読み終えていました。
ですが、なかなかブログ記事が書けませんでした。
「これってこういう本でした!」って人に伝わるようまとめるには、自分の中に落とし込む必要があるんですが、この本は落とし込みに少し時間がかかると感じました。
「何度も読み返すことで価値が深まる本だ」と思ったためです。
一読した時にピン!と来る部分もたくさんありますが、メソッドのうわっつらを理解しただけでは、読む前と変わりません。
メソッドを理解した上で「ふむ。自分の場合はどうだろう?」と検証する時間が必要でした。
先日ストレングスファインダー(強み診断)を実施し、この本の特典などと照らし合わせて、やっと自分の中で実感として腑に落ちたというか手応えがあったので、ここで一旦まとめてみようかなと思うに至りました。
前置きが長くなりましたが、この本をおすすめする人はこんな人!
- やりたいこと探しが終わらない
- やりたいことが多すぎて手に負えない
- 好きなことをやっているはずなのに違和感がある
- 夢中になれるものがない
- 自分が何がしたいか分からない
- 人や本に影響されやすい
- 転職を繰り返してしまう
- 今のままでいいんだろうか?と落ち着かない
私がずっとこんな状態でした。
自己理解や自己啓発にまつわる本、スピリチュアル系、メソッド系、エッセイから小説までいろいろ読んできました。
- 「私に何ができるんだろう?」
- 「私のやりたいことは何か?」
- 「他の人は何に価値を感じ、どうやってそれを見つけたんだろう?」
ということを、常に気にしていた気がします。
そんな私が「あ、この本(とストレングスファインダーの診断結果)があればしばらく大丈夫そうだな」と安心感を抱きました。
少しでも「あ、わかる」「自分と同じ悩みだ」と感じた人は、手に取ってみてください。
目次
なぜ、やりたいこと探しが終わらないのか?
そもそもの部分ですが、なぜたくさんの本を読んでも、セミナーに参加しても、人に相談しても、行動をとっても、やりたいこと探しを終えられないのか?
- 飽き性だから?
- 意志が弱いから?
- 継続力や行動力がまだまだ足りない?
- そもそも「やりたいこと」なんて無いから?
陥りがちな考えですが、すべて違います。
やりたいこと探しが終わらないのは、選択肢が多すぎるからです。
そして、
間違った選択基準で、選択肢を絞ろうとしているからです。
選択肢を絞ろうとする時、私たちは「どちらがメリットがあるだろうか?」と頭で考えます。
- どちらの職場が将来メリットがあるか?
- どちらの商品を買えばおトクか?
- 何を勉強すれば食いっぱぐれないのか?
…
しかし、メリット重視の判断では選びきれない時代になりました。
この記事を読んでくれているあなたも、もしかしたら薄々気づいているかも知れません。
メリットで選んでも翻弄され続けるだけだ、と。
そこで、頭の判断とは根本的に違う判断基準を持つ必要があります。
それが何かと言うと、心の基準です。
外側の声やメリット重視でなく、「自分がどうしたいか?」で選ぶのです。
具体的には、
- 自分が興味のあること
- 自然とひきつけられること
- 価値観がマッチしていること
こういった基準で選びます。
目まぐるしく変化する「外側」の世界と違い、あなたの「内側」の世界、才能や価値観は大きく変化はしません。
なぜかと言うとそれはあなたの資質だからです。
資質とは、生まれつきとか天性のものです。
無理に変えることはできませんし、変わってゆくものでもありません。
膨大な選択肢に惑わされず、やりたいこと探しを終わらせるには、自分の資質にもとづき自分がどうしたいか?を基準にしましょう。
- やりたいこと探しが終わらないのは選択肢が多すぎるから
- 「どうすべきか?」というメリット重視の選択はやめよう
- 「どうしたいか?」と自分の心の基準で選択肢を絞ろう
自己理解メソッドを学ぶ
「心の基準で選択肢を絞ればいいことはわかった。じゃあ、具体的にどうすれば?」
具体的なアクションプランの紹介にうつる前に、この本で紹介されている自己理解メソッドを紹介します。
この自己理解メソッドをおさえておかないと、「好きなことを見つけるには心の声を聞けば良いんだ!」といった直感的な基準になってしまいます。
「直感的に」ではなく「論理的に」やりたいことを見つけ出すため、自己理解メソッドには3つの柱からなる2つの公式があります。
自己理解の3本柱

出典:八木仁平公式サイト
自己理解の3本柱とは、
- 好きなこと
- 得意なこと
- 大事なこと
の3つです。
この3つをかけ合わせ、2つの公式が生まれます。
- 好き×得意=やりたいこと
- 好き×得意×大事=本当にやりたいこと
やりたいことが分かれば、ある程度夢中になれる。
本当にやりたいことが分かれば、もっと夢中になれて成長の無限ループに入れる。
目指すは「本当にやりたいこと」の発見です。
そのためにまずは要素となる3本柱をひとつずつ見ていきましょう。
好き=情熱のある分野=What(何を)
「好きなこと」とは「自分の情熱がある分野」のこと。
自然と興味がわき、関わるだけで面白いので、ずっと成長し続けられる分野です。
たとえば、
- 心理学
- 環境問題
- ファッション
- 医療
- ロボット
- デザイン
などが「好き」にあてはまるものです。
英語に置き換えると「What(何を)」の部分です。
得意=才能=How(どうやって)
「得意なこと」とは「自然と人よりうまくできる」こと。
頑張らなくてもできて、ストレスが無いので夢中になりやすくて、やっていると自分でいられる感覚があることです。
自分では無意識にできてしまうため、他の人に対して「なんでこんなことができないの?」と思うこともあります。
たとえば、
- 体系立てて伝える
- 人に寄り添う
- 人の話を聞き出す
などです。
1つ注意点があって、「得意なこと」はスキル・知識と混同されやすいことです。
スキル・知識の具体例としては、
- プログラミング
- マーケティング
- 英会話
- ライティング
などが挙げられます。
「私はプログラミングが得意です」とか「僕は英語が得意です」などはよく聞く表現ですが、自己理解メソッドにおいては「スキル・知識」と「得意」は、明確に分けて考えます。
プログラミングや英語やマーケティングなどのスキル・知識は、自分のやりたいことを実現するために活用する「手段」であって、特定の仕事でしか使えないという特徴もあります。
そうではなく得意=「How(どうやって)」の部分です。
- 人の気持ちを大事にできる
- リスクを考えられる
- 1つのことを突き詰められる
こういったことが「得意なこと」の例です。
繰り返しますが、
得意なこと≠スキル・知識
です。
Howは手段ではなく方法ですので、特定の仕事に限らず、どんな仕事でも使えて、好きなことが変わっても、変わりません。
ちなみに私は「どんなトピックもわかりやすく説明できる」「知りたい欲や好奇心を活かして知識を取り入れられる」「掘り下げて考え、理解を広げられる」などがHowに該当しました。
これは、ストレングスファインダー(強み診断)を実施することで分かった上位資質です。
ストレングスファインダーについては別記事を書く予定ですが、「得意なことを見つけるにはストレングスファインダー という効果的な方法があるんだな」と頭に留めておいてもらえたらと思います。
大事なこと=価値観=Why(なぜ?)
「大事なこと」とは「人生の目的となる価値観」です。
- やりたいことを通して、誰に、どんな価値を与えたいのか?
- やりたいことを通して、どんな結果を提供できるのか?
たとえば、飲食店を例に考えてみましょう。
- 訪れた人に、健康になって欲しい
- 訪れた人に、安心して欲しい
- 訪れた人に、1人の時間をゆっくり過ごして欲しい
- 訪れた人に、家族との時間を大事にして欲しい
大事にしたいことが異なれば、飲食店のあり方も変わってくるはずです。
逆に、大事にしたいことが明確でないと、誰をターゲットにしているのか分からず、結局誰にも価値を提供できない飲食店になってしまいます。
「大事なこと」「得意なこと」「好きなこと」の順に見つける
ここまでお話しした3要素は、
- 大事なこと
- 得意なこと
- 好きなこと
の順に見つけていきます。
価値観→才能→情熱という順ですね。
それぞれの見つけ方についてまとめようと思った…んですが、この先は各人が手を動かして見つけていく部分だと思ったのでまとめるのやめました。
重要なのは、直感的でなく論理的にステップを踏むこと。
大事なこと、得意なこと、好きなこと…
どれもこれも、なんとなく曖昧に、直感で探してしまいがちです。
だから間違った努力をしてしまうし、答えにたどりつけないのです。
具体的には、用意された質問に答えて、マインドマップや自分の取扱説明書を作っていく工程になります。
まとめ:自己理解を深めてやりたいことを終わらせる3ステップ
やりたいこと探しが終わらないのは、無数にある選択肢を間違った選択基準で絞ろうとしているから。
他人軸や外側の声に翻弄されるのは、自分軸を持っていないし、持ち方も分からないから。
この本を通じて、
- 大事なこと(価値観)
- 得意なこと(才能)
- 好きなこと(情熱)
の3つが明らかになれば、それらを組み合わせた「本当にやりたいこと」と「実現手段」は自然と見えてきます。
今後またいつか自分軸が揺らぎそうになった時や自信を失った時、この本はコンパスのように助けてくれるんじゃないかなと思っています。
著者の八木 仁平さんの公式サイトには、自己理解を深める情報や、いろんな人の成功事例が掲載されています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
この記事は以上です。