読書感想

有村藍里『1mmでも可愛くなりたい。』を読んだ感想

有村藍里さんの初めてのフォトエッセイ『1mmでも可愛くなりたい。』を読みました。

タイトルや表紙の写真はほんわか〜としていますが、引きこもりがちだった有村藍里さんの苦悩の日々や決断に至るまでの葛藤、そして何より彼女の強さが詰まった一冊です。

読んでいて途中で泣きそうになったり、励ましをもらえたような気持ちになったりしました。

この本は、自分の中にある「変わりたい」という思いに向き合うことの大切さを教えてくれます。

今の自分から少しでも変わりたい、だけどなかなか踏み出せない。

そんな悩みを持っている方に、読んで欲しいなと思います。

有村藍里さんについて

有村藍里さんは1990年8月、兵庫県生まれ。グラビア、バラエティ、舞台、映画など幅広いジャンルで活躍を続けていらっしゃいます。

有村藍里さんのことを「有村架純さんのお姉さん」として知った人は多いと思います。私もその一人です。

もともと有村架純さんが大好きで「ほんと可愛いなぁ〜癒やし〜」と思って、時間がある時にGoogleで画像検索などをしていました。そんな時に、有村架純さんにお姉さんがいてグラビアアイドルをしているという情報を見かけました。

私がインターネット上の情報を通じて最初に受け取った有村藍里さんに対するイメージは、正直あまり良くないものでした。

……このことについては後の段落で詳しく触れようと思うのですが、私が有村藍里さんを知った時期は、まさに彼女が苦悩の真っ只中にいた時期だと、この本であらためて知りました。

さてこの本では、有村藍里さんがこれまでにとってきた「4つの大きな決断」にふれています。

  • 決断①→2006年夏、芸能事務所に入りました
  • 決断②→2012年春、東京に進出しました
  • 決断③→2016年秋、事務所を独立し本名へ改名しました
  • 決断④→2018年秋、美容整形をしました

どの決断にも共通しているのが、「今の自分から変わりたい」という強烈な思い

……フォトエッセイというだけあって、最初の50ページは現在(美容整形後)の有村藍里さんのいろんな表情やスタイルを見ることができます。

もうね、めちゃくちゃ可愛いです。

なんといっても笑顔が最高です!

見ているこちらまで幸せな気持ちになるような優しい笑顔です。

癒やされます……。

個人的には、赤い半袖シャツの時の写真と、一番最後の緑のVネック半袖の写真の笑顔が好きです。

笑顔が素敵すぎます。

でも、この笑顔を手に入れるためにたくさん泣いたり、勇気を振り絞る決断をして来られたんだな……と思うと、本当に泣きそうになります。

有村藍里さんのここがすごい

この本を読んで私が「この人のここがすごい!」と思った3つのポイントを紹介します。

1.「変わりたい」という気持ちに従って「行動」していること

誰しも「今の自分から変わりたい」と思うことはあると思います。それは外見であったり中身であったり状況や環境であったり……人によってさまざまだと思います。

どんなに完璧に見える人でも話をしていると意外と悩みを抱えていたりして、「この世の中に現在の自分に満足してる人なんて一人もいないんじゃないかな?」って思います。(「そうであって欲しい」と思う自分もいる……)。

つらいのは、努力や行動次第で変えられることもあるけど、変えられないこともあるってことです。

たとえば沖縄で生まれた人が「あーあ、北海道で生まれたかったのに!」 と言っても、これは……変えられないことですよね。へんな例えですけど。

他にも、一昔前だったら男性として生まれた方が「女性になりたい」と思っても、不可能だったと思います。しかし現在は、医療や美容整形などの技術、法整備、世間一般の認識の変化などによって、性別を変更することは以前と比べれば「完全に不可能」という領域ではなくなってきたと思います。

このように多様化する「変わりたい」という気持ちに応じる環境が整っていく一方で、私たちには「選択しなければならない」という新たな問いが生まれてきたようにも思います。

今までだったら「技術的に無理だから」とか「どうせ叶わない願いだから」と外部の環境のせいにして言い訳できていたことが、言い訳できなくなってきているのです。

変わりたい気持ちもあるし変われる環境も整っている。

だけど、怖かったり挑戦して失敗したりするのが嫌で、変わりたくないという気持ちもある。

「変わりたい」と「変わりたくない」。

この2つの気持ちの狭間で身動きとれなくなった多くの人が取る選択肢って「受け入れる」 ということじゃないかなと思います。

受け入れれば、どちらの気持ちにもメンツを立てられると言うか、自分への嘘にならないからです。

「かつては変わりたいと思っていたけど、今はそんな自分を受け入れて生きています」とか、

「変わらなきゃ変わらなきゃと悩んでいたことが、今では嘘のようです」とか。

すごく前向きな言葉に聞こえるし、実際本音でそう言ってる人もいると思います。

だけど中には……と言うか、白状します。私自身よくやってしまうんです。

変わるために何もしなかったことを「受け入れるようにした」とか「気にならなくなった」「大人になった」という言葉で隠蔽してしまうことが。

でも、行動にうつさなかったことをずっと引きずってもいるんですよね。それがコンプレックスになって蓄積されて「自分なんか」という気持ちにつながることもあります。

ちょっとここまで長文になってしまったんですが、「変わりたい」と思う気持ちがあったら、受け入れたり諦めたりするのではなく、気持ちにまっすぐ向き合ってちゃんと行動している

つまり、自分の声を聞いているということ。

ここが有村藍里さんの一番の魅力であり、私に無い強さだな、すごいなと感じました。

2.他の人と差別化を図っていること

2つ目は、他の人に叶わないことを自覚した上で、差別化するためにどうしたらいいかをちゃんと考えて行動している点です。

この本では、有村藍里さんが「人生で初めて一番になりたいと思ったエピソード」について語られています。

当時所属されていた事務所のスタジオで、撮影モデルとして一番となることです。

「一番になりたい!」という目標を掲げたものの「何の取り柄もない私が一番になれるんだろうか」と悩む藍里さん。

そんな彼女がどうしたかと言うと、表現力を磨くことに専念します。

全然、可愛くないし、見た目で勝負できないし、おとなしい性格だから、キャラでも勝負できない。そんな私が勝負するには、どうしたらいいのか。
まずはモデルとしての表現力を磨くべきじゃないかと気がつきました。

たとえばお客さんが撮りたい写真に合わせて工夫したり、お客さんの特徴や好みに合わせて自分なりに試行錯誤をしたり……。

そんなふうにひたすら努力を続けていくうちに、いつのまにかファンの方が増え、気がつけば撮影依頼の数が一番になっていたのです。

当時の記憶で、お客さんから「いつでも何でも一生懸命」と言われたことが嬉しかったと書かれています。

このエピソードを呼んで「有村藍里さんは、客観性と誠実性を兼ね備えた強い人だな」と思いました。

最初は「自分なんか……」というネガティブイメージから入るものの、そこで腐らずに「じゃあどうしたらいいんだろう?」「どうしたら自分でも勝てるんだろう?」という方向へ考えを切り替えて、考えたことをしっかり実践に移すことができています。

私自身はネガティブイメージで止まってしまうことがあるので、その先に踏み出せる藍里さんはすごいなと純粋に思いました。

3.周囲の人へ感謝し続けていること

最後は、「周囲の人に感謝し続けている」ということです。

この本全体を通して有村藍里さんが過去にお世話になった人や、今も自分を勇気づけてくれている人に対してすごく感謝と尊敬の念を抱いていることがわかりますし、ファンの方とも良い関係を築けているんだろうなと、私のような“にわか”にも一読して伝わってきます。

また、自分の家族に対する感謝の気持ちを忘れなかったところも強さだなと思います。

私が考えたこと

この本を読んでつくづく感じたことがあります。

それは「情報というものは知らずのうちに誰かのフィルターを通しているんだなあ」ということです。

こんなことは、インターネットがインフラとなった現代の人には言うまでもないことでしょうが、知識として知ってはいても案外実感としてはわからないものです。詐欺に引っかかりやすい人と同じで「私だけは大丈夫」と思っているかもしれません。

有村藍里さんは撮影会を行っていたある日、スポーツ新聞の記者に「有村架純さんのお姉さんですか?」と直撃されました。続けて矢継ぎ早に質問され、勝手に写真を撮られ続けます。

それから数日後、何の連絡もないまま「有村架純秘密の姉グラドルだった!」という見出しとともに、自分の記事が載っているのを目にしてしまいます……。

そこからネットでの反応が悪い方向へ盛り上がってしまい、エゴサーチするタイプだった有村藍里さんも毎日どこかで自分への批判のコメントを目にするようにしてしまいます。

おそらく私が有村藍里さんのことを知ったのもこの時期だったと思います。

その時私はフィルターを通したコメントの通りに「えー?そういう人なんだ……」と、有村藍里さんの存在や仕事のことを受け止めてしまっていたと思います。

しかしその後、ご本人が出演されているテレビ番組や、Twitterでの投稿を見ていて、たくさんの苦悩を抱えながら努力をしていることを知り「あ、イメージと全然違う!」と認識を改める機会が多々ありました。

そして今回この本を手にとって「本当のことは自分から知ろうとしないとしれないものなんだ」という感想と同時に「自分自身が発信しないと正しく伝わらないことって、たくさんあるんだ」という思いも抱きました。

  • 誰かのフィルターを通して物事を見ている自分を実感した
  • 知ろうとしないと本当のことは知ることができない
  • 自分のことは自分で発信しなければ正しく伝えることができない

箇条書きでまとめると、こういうこともこの本から教えてもらったなと思います。

まとめ:変わりたいすべての人に読んで欲しい一冊

「変わりたい」という気持ちを抱いていても、そのままにしてしまったり「まあいいか」「仕方ないか」「受け入れてしまえばいいんだ」と諦めてしまいがちです。

しかしそうやって何でも諦めてばかりの人生だと、自分のことをどんどん嫌いになってしまうのではないかと思います。

もちろん全ての事を叶えるなんて不可能だと思います。諦めた方がいいことや、受け入れることで前に進めることだってあります。時間が経てば「あの頃なんであんなに変わりたかったんだろう?」と謎になっていることも少なくありません。

でも、自分がもし「本当に変わりたい!変えたい!」と思っていることがあるのだったら、失敗や周囲の批判を恐れずに一歩を踏み出せたらいいなと、この本を通して思いました。

変化が求められる際。どんどん変化していける人だけが生き残る時代。

今の時代は、このように語られます。

書店に行っても、変わることや挑戦することを推奨する本が多いです。自分の中から沸き起こってくる「変わりたい」という気持ちと、「変わらなきゃ」「変わるべき」「変わらないと」と押し寄せてくる情報の洪水。

分かっていても、なかなか一歩を踏み出せない人もいると思います。そんな自分を嫌悪してしまう人もいるでしょう。

そんな人こそ、有村藍里さんの「たくさんの一歩」が詰まったこの本を、手にとって欲しいなと思います。

「変わりたい」「やってみたい」という気持ちをなるべく押し殺してくることが多かった私自身も、すべてを押し殺すのではなく、少しずつでも、行動にうつせていけたらなと思います。

もし失敗しても、行動にうつせた自分を嫌いになることはないと思うからです。

あとがき(自分メモ)

まとめの後にまだあとがきあるんかい!と思われそうですが、書き足りないのでメモ……

  • 「あいり」というお名前はすごく響きがかわいくてぴったり
  • 今度は藍里さんが撮影された写真メインのフォトエッセイも見てみたい
  • 好きなゲームや漫画の話もがんがん聞いてみたい
  • 実況動画とか……癒やし効果すごそう……
  • ずっと変わり続けてきたので少し一休みして欲しいなあと思ったり……
  • でも今後も一歩を踏み出し続けるんだろうな、そんな有村藍里さんをこれからも応援しています
  • 素敵なフォトエッセイをありがとうございました